Pentax QでKern MACRO-SWITAR 1:1.3 F=12.5mm H8 RXを試写

とりあえずkiponのマウントアダプタを削ってみたものの、Rayqualからまさかのマウントアダプタ発売が決定したという話でしたが、自分でここまでやっておいて、完成まで持っていかないと言うのは、それはそれで中途半端でよろしくありません。

ということで、12.5mmのケルン マクロスイターにピントが合うようにマウントアダプタを調整し、撮影してみることにしました。

作例というか描写を具合を見てもらうためのものなので、あまり写真が上手いとはいえませんが。(まぁそれは元からでしょうが)

実際にPentax Qで撮影してみると、jpegでの撮って出しとRAW現像では全く違います。JPEGだとホワイトバランスが若干おかしい感じがします。基本的にはPentax QではRAW撮影を行ったほうが良い気がします。

それでは、3つほどF値を変えた写真を掲載します。

まず始めは風景で空の写真です。

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値1.3)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値1.3)

 

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.0)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.0)

 

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.8)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.8)

 

続いてはコーヒーカップ。

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値1.3)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値1.3)

 

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.0)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.0)

 

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.8)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.8)

 

そして最後にショートケーキ。

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値1.3)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値1.3)

 

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.0)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.0)

 

KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.0)
KERN MACRO-SWITAR 12,5mm f=1,3 H8 RX (F値2.0)

 

それぞれ違うものを撮りましたが、開放でもあまり周辺減光が目立たなく、ケラレも無い事から、非常に使いやすいレンズである事が分かります。またこのレンズを35ミリフィルム換算すると70mm相当となるため、ポートレートなどに使用しても良いかと思います。ただしよく見るとシネレンズの宿命というべきか周辺部の解像感が落ちています。ペンタックスQのセンサーサイズが8mmフィルムのフォーマットよりも少し大きいので、仕方が無いところでしょうが、あとほんの少しレンズのイメージサークルが大きければ、四辺隅々まで綺麗に移っていたのにと思うと残念になってしまいます。とても贅沢な悩みですが。

肝心の作例ですが、開放F1.3で撮影を行うとどの写真でもモヤッとした感じで写ります。かなりフレアっぽくなります。しかし、だからと言ってピントが合っているところの解像感が無いという訳ではなく、ピントがしっかり来ているところはしっかりとピントが合っているのが確認できるのは、さすがケルンのマクロスイターと言ったところ。とても8mmのレンズとは思えません。

F2.0までしぼると一転、モヤッと感は無くなり、しっかりとした写りになります。このくらいの描写が一番良いかもしれませんね。女性のポートレートを写すときには、このくらいの絞りで写すと適度な柔らかさでかつ画角もちょうど良いのでベストですね。

F2.8の空の写真では鉄塔の鉄骨部分がかなりクッキリと写っています。コーヒーカップの写真がぼやけていますが、これはシャッタースピードが0.4秒だった事による手ブレです。すべての写真に言える事ですが、周辺部の減光もほとんどないため、しっかりと写したい場合は、F2.0以上絞れば良さそうです。

開放から3段ほど絞ってみましたが、3段でかなり印象が変わるレンズである事が分かりました。

また、実際にオールドレンズでそんな絞って撮影する人がいるとは思えませんが、最大絞り値F22まで絞ってもこのレンズだとケラレが発生しません。シネレンズだと絞りの位置の関係で、イメージサークルが小さくなってしまい、ケラレが大きくなるレンズというのもかなりの数ありますが、このレンズは設計が良いためかそういったケラレは発生しません。

こうして見ると、8ミリフィルムカメラ用のレンズとはいえ、マクロスイター的な描写を持っており、非常にすばらしいレンズである事が分かります。まだアダプタが無いので、使用しているユーザは少ないですが、Pentax Qの常用レンズと言えば、このKern Macro Switarで決まりと言われる時期も近いのではないかと思ってしまいます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA