カールツァイス改造記 その4

前回まで

CマウントのCarl Zeiss Jena Tevidon 25mm F1.4 は、マウント部の径が大きいため、マイクロフォーサーズのカメラに直接付けることができません。
そこで、マウント部の改造をしようと思い立ちました。

前回は、アダプタとレンズを固定するために、自分で設計したリングとスペーサーを業者に発注しました。

ここ

今回は・・・いよいよ発注していた金属が上がってきました。

業者の方と話をして、工作精度の関係で0.01ミリ単位の調整はこっちでやるしかないらしく、削りやすさと強度との兼ね合いから、アルミや鉄ではなく真鍮が一番いいというアドバイスを受けたので、素直に従ってみることにしました。(こっちは素人ですからね)

早速、装着してみようと思いましたが、 きつくて入りません。発注の際に緩くなるよりはキツメのほうがいいと思い設計したのがまずかったか?と思いましたが、やすりで削れば何とかなる量です。

真鍮は、想像以上に柔らかく、ちょっとマウント部分の擦り減りが心配な気になってきましたが、プラスチックよりは良いので気にしないことにします。

若干の修正をやすりで繰り返すこと数回、レンズの後玉側に装着できました。

ボディ装着側
ボディ装着側

ここまでくればもう出来たも同然です。フランジバック調整のため、発注したリングを少しずつ削って、ピントを確かめ、少し削って・・・を繰り返していきます。

最終的に、マウントアダプタに真鍮部分を固定してしまいます。

完成品
完成品

これで可逆的な改造が完了です。もし、元に戻したくなったらネジをはずして元の部品に付け替えれば元に戻せます。あまり戻す気はしませんが。

今回の改造では、元に戻せるというのがコンセプトでしたので、無事目的を果たすことが出来ました。

このレンズで写真を撮ると、周辺部が僅かにケラれます。フィルター枠にフィルターをつけてみましたが、ケラれ方は変わらなかったので、レンズ設計上の制約になるようです。
気になる量ではないので、トリミングせずに問題なく使えそうです。

撮影して見ました
撮影して見ました

このレンズの描写はボケがグルグルとまわるクセがあり、カールツァイス特有のコッテリ感のある画が取れるので、非常に気に入っています。
これで、思う存分 ツァイス生活を送ることが出来ます。

   

マイクロフォーサーズの行方(予測)

なんだか、いよいよマイクロフォーサーズでのマウントアダプターがメジャーになってきた気がします。

こんな書籍が発売されています。面白そうです。私も機会を見て注文しようと思っています。

裾野が広がるのはうれしいけれど、クラシックレンズは限られた数しかないわけで、最近の値上がり傾向に、ちょっと複雑な気持ちです。

ただ、現状を見る限り、まだまだほとんどの人が、M42やY/Cマウント・FDレンズやライカMマウントあたりにとどまっている感じです。
手に入りやすさを考慮したら、そちらのほうが現実的ですし。

ただし、画角の問題が常に付きまとうわけで、結局のところM42やY/Cマウントを選択した人たちはキヤノンに落ち着き、ライカMマウントやLマウントを選択した人たちは、お金が捻出できた時点でR-D1やM8に落ち着くわけである。

そう考えて見ると、現在E-P1やG1などのM4/3機で、マウントアダプタに熱狂している人たちは、FDレンズかCマウントに限られているのではないか?
そして年度中に発売が噂されている、SamsungのAPS-Cサイズのミラーレス一眼が出れば、FDレンズユーザーは間違いなくそちらに移民するだろう。

では、マイクロフォーサーズは、初心者や女性のみが残ってしまうのか??

そこまで極端になることはないと考えるのが妥当だ。なぜなら、これらマイクロフォーサーズ機をクラシックレンズのために利用している人は、大体LeicaやCanonと言ったほかのオールドレンズを使える環境を持っている場合が、往々にしてあるので、うまい具合にレンズごとでの住み分けがされていくと考えられるからだ。

現状では、対抗となる同一価格帯で・フランジバックが短い・マウントアダプタ向けと言うデジタルカメラが無いため、PanasonicのDMC-G1/DMC-GF1などのマイクロフォーサーズ機でのマウントアダプタ利用の盛りあがっているが、今後もその優位が続くとは限らない。

Cマウントレンズは、他のシステムに付けようとすると極端なマクロ撮影となってしまい、また周辺部がけられてしまうため使い物にならない。Cマウントレンズユーザとしては、マイクロフォーサーズ機がなくなることは困るのだ。

では、そうならないためには?を考えて見た。・・・それは、Cマウントレンズのユーザーをもっと増やして、マイクロフォーサーズシステムを買い支えるユーザーを定着させることではないか?
私も含めこれからも利用し、そしてがんばって定着させていけば、メーカーも生産を中止にすることは無いだろうし、新しいモデルを出し続けてくれるだろう。
などと良く分からない使命感に駆られた本日の感想でした。

と言うことで、このブログでは、今まで、トッピックや改造ネタばかりであまり、作例を出していなかったが、どのレンズを使うとどう写るのかというのも分かったほうが面白いだろうし、折角なので写真も載せていこうと間が直してます。

蛇足
どちらかと言えば、M4/3よりは4/3の方が、存在価値が危うい感じがする。中途半端な感じがするのだ。一眼レフでは、キヤノンやニコンに大きく水をあけられているし、マイクロフォーサーズ用のマウントアダプタが純正で用意されているので、オリンパスやパナソニックと言ったメーカー内で近い将来売れ行きが逆転するかもしれないと思っています。(根拠のない私的な感想ですので、真に受けないでくださいね)

DMC-GF1を評価してみる2

先日発売日だったので、店頭に行って触ってきた感触をレポートします。

まず第一印象として、思っていたよりもデカイと言うことでしょうか。
CMなどで見た印象はもっと小さい印象でしたが、実機を見た感じは、あまりそうは思いませんでした。
(世界最小をうたうため、宣伝では意図的に小さく見せるようにしていたのでしょうけど)
サイズはオリンパスのE-P1とほとんど変わりません。

Olympus E-P1が横長なスタイリッシュな感じですが、Panasonic DMC-GF1は若干縦が長いためか、四角いどっしりとした感じです。
ただ、ボディは金属ボディなので、安っぽさも無いですし、赤も白もいいなこれって感じでした。

サイズも大きいと言いましたが、マウント部分のサイズを考えればしょうがないですし、Cマウントレンズを付けて、違和感がある形かと言われれば、むしろ逆で、非常に素敵なフォルムになります。

概観部分に関しては、個人の好き嫌いがあると思うので、このくらいで。

肝心の操作部分についてですが、DMC-G1を持っているので、メニューや操作について疑問に思えることはほとんどありませんでした。
使い勝手はまったく変わらずって感じですね。

マニュアルフォーカス時のピントあわせもまったく同じで、これならマニュアルレンズを付けても不自由はしません。
(自分の場合はこの使い方がしっかりできればあとは問題なし)

私が触ったモデルは、単焦点モデルですが、AFはイライラすることなく割とすんなり合いますし、露出も適正で撮影されるので、このカメラもっていれば十分といった感じです。

フラッシュユニットの機構も見てきましたが、レンズでけられないようにポップアップ式にしたものの、ボディが薄いせいでフラッシュの面積を稼げず苦労している感じでした。
GN6は、いくらなんでもオマケな感じ過ぎる。オリンパスがフラッシュユニットを付けていなかったので付けたので付ければとりあえずいいということなんでしょうか?

EVFは、付いていなかったので、確認できませんでした。私の場合は、ライブビューで問題ないので、あまり気にはしていませんが。

性能的な部分で言えば、GH1と比較して動画機能のグレードダウンが気になりました。上位機種との差別化を図ったのかもしれませんが、音声のモノラル化については首をかしげたくなります。
ハイビジョン映像+モノラルという組み合わせに違和感を感じざるを得ないです。このご時勢でモノラルは無いでしょうとメーカーに問いたい。

ただ、全体としては非常に良くできており、DMC-G1と比較しても問題ないレベルです。

パナソニックのデジタル一眼を使っている人は、マウントアダプタをバリバリ使うヘビーユーザーよりもライトユーザが多い気がしますので、わざわざファインダー覗くよりもライブビューでいいやと言う人も多いでしょうし、コンパクトカメラから乗り換える人もいるでしょうから、正しい進化の仕方なのかもしれません。

ボディよりもレンズを!と思い、今回は発売日に買うのは見送りましたが、値段が落ちてきたら、購入を検討する予定です。

ただそのころには、GH1の値段が下がってきたり、オリンパスの次機種が出てきたりで、また迷うんでしょうね。

ちなみに発売前の感想 → ここ

パナソニック DMC-GF1

「DMC-GH1」「DMC-G1」のファームウェア公開

2009/9/17パナソニックが、DMC-G1とDMC-GH1用の新しいファームウェアを公開しました。

両機種ともに、AF精度や露出制御の安定が図られたようです。前バージョンからの社外品バッテリーが使えなくなるのは今回のも同様のようで、社外バッテリーを使っている人は注意が必要です。

同時に「LUMIX G Vario 45-200mm F4-5.6 MEGA O.I.S.」のファームウェアアップデートも行われているのは、GH1を使って動画で運動会を撮影する人がいることを考慮しての対応ですかね?

しかし常にMFで撮影している自分にとっては、よほどの不具合にたいするアップデートでなければ、行う必要がまったくないという

しかし、GF1で実現している撮影画像の1:1アスペクト比が、G1にも機能増強される日は来るのだろうか??楽しみにしているのにな。

カールツァイス改造記 その3

前回まで

CマウントのCarl Zeiss Jena Tevidon 25mm F1.4 は、マウント部の径が大きいため、マイクロフォーサーズのカメラに直接付けることができません。
そこで、マウント部の改造をしようと思い立ちました。

前回は、テビドンのマウント部の取り外しまで行いました。

ここ

Cマウント部を外して、無限遠は大丈夫と言う事は分かったのですが、カメラへの固定方法が難題です。

マイクロフォーサーズは最近のマウントなので、ジャンクレンズはありませんし、マウントアダプタは高いため、お手軽な値段で買えるマウント部は、ボディキャップ位しか思いつきません。

なのでボディキャップを使ってマウント部を作ろうかと思いましたが、プラスチック製なので加工はしやすいものの、見た目がしょぼいし頻繁に付け替えを行うと擦り切れるわで、何とかできないものかと考えました。

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